2022年3月17日更新
~Concert Impression ⑤~
ウィーンからの便り
音楽の都ウィーン、またウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のことは広く知られています。しかしながら彼らの音楽をアットホームな空間で聴く機会はそう多くないと思います。11月10日は、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーによるアンサンブル公演を開催しました。
本公演では、同管弦楽団のメンバーであるミラン・セテナ氏(ヴァイオリン)、カタリーナ・エンゲルブリヒト氏(ヴァイオリン)、トビアス・リー氏(ヴィオラ)、タマーシュ・ヴァルガ氏(チェロ)、カール=ハインツ・シュッツ氏(フルート)、ダニエル・オッテンザマー氏(クラリネット)が出演しました。60分間のオール・モーツァルト・プログラムは本場のウィーンの空気が大いに感じられ、夢のような贅沢な空間が作り出されていました。
▲《クラリネット五重奏曲》 K.581より第1,2楽章
▲《フルート四重奏曲 第1番》K.285
▲《弦楽四重奏曲 第19番「不協和音」》K.465
ウィーン・フィルによる演奏を学内ホールで聴けたことは、学生にとって貴重な経験になったことでしょう。学生からは以下のような感想が寄せられています。
「ウィーン・フィル団員の演奏まで聴けるとは思ってもいませんでした。本当に贅沢な時間でした。」(高校2年生)
「ずっとテレビでしか聴いたことのなかったウィーン・フィルの方の演奏を生で聴くことができて心から嬉しかったです。体が楽器と一体となってアンサンブルを楽しんでいる様子に感動しました。メロディーが初めて感じるなめらかさで響きもとても素晴らしかったです。」(高校2年生)
「ウィーン・フィルの方の生演奏を、こんなに近くで聴くことができたことはとても貴重な経験になりました。繊細な音がとても美しく、また再現部のところは軽やかでありながらまるでオーケストラが弾いているかのような迫力がありました。」(高校2年生)
「このコロナ禍であっても、このような素敵な公演が開催されたことに心から感謝しています。普段なかなか聴くことのできないウィーン・フィルの方々のすばらしい演奏を自分の学校で聴かせていただけるなんて、とても幸せでした。フルートやクラリネットの音色の響きもホールにマッチしていて、とても感動しました。」(高校2年生)
「コロナ禍の中、このように海外の方の演奏を生で聞くことのできる貴重な経験をありがとうございました。音色においても表現においても大変勉強になりました。」(大学1年生)
「満員の桐朋学園宗次ホールで素晴らしい響きを聴くことができ、嬉しくて涙が溢れました。心のどこにしまって良いのか分からないほど、美しい音色は一生の宝物です。」(大学3年生)
11月は新型コロナウイルスの感染が減少傾向にはなっていましたが、依然として予断を許さない事態が続いていました。このような状況下でウィーン・フィルのメンバーに桐朋学園宗次ホールまで来ていただき、本公演を開催できましたことは、コロナ禍を乗り越える大きな力付けとなったと言えるでしょう。ウィーン・フィルのメンバーの皆様に心から御礼申し上げます。


