2022年3月29日更新
~Concert Impression ⑨~
ホールに響き渡る歌声
これまでの公演はオーケストラ、ピアノ、弦楽器が中心でしたが、12月には本学教員のオペラ歌手たちが出演する公演が続きました。
5日の出演者は、ソプラノ歌手の腰越満美さん、安井陽子さん、嘉目真木子さん、バリトン歌手の友清崇さん、宮本益光さん(ピアノ共演は朴令鈴さん、松本康子さん)でした。プログラムは主にモーツァルトのオペラ、またイタリア・オペラからのアリアや重唱など、親しみやすい名曲を揃えた公演となりました。
▲腰越さんはヴェルディ《ドン・カルロ》のアリア〈世のむなしさを知る神〉などで
圧倒的な存在感を放っていました。
▲安井さんはモーツァルト《魔笛》のアリア〈復讐の炎は地獄のように我が心に燃え〉
などをダイナミックに歌い、大きな拍手が送られていました。
▲嘉目さんのプッチーニ《ラ・ボエーム》のアリア〈私の名はミミ〉は華やかさが
際立っており、心に響く歌声でした。
▲友清さんは《魔笛》のアリア〈オイラは鳥刺し〉では舞台上を駆け巡り、
またご自身で笛を鳴らすなど楽しませてくれました。
▲宮本さんはグノーの《ファウスト》より〈出征を前に〉などを歌い、迫力のある
声で会場を盛り上げました。
▲プログラム後半には、出演者の皆さんのトークでさらに熱気に溢れたステージと
なりました。
続いて、15日には宮本益光さんのバリトン・リサイタル(ピアノ共演は高田恵子さん)を開催しました。本公演のプログラム前半はドイツ歌曲、後半は日本歌曲という構成で、ドイツ歌曲では訳詞の字幕を通じて世界観が広がったとの感想も寄せられています。
「ドイツ歌曲で詩が後ろに投影されるシステムは本当に素晴らしく、詩を知らない人や、アーティストの表現と言葉がリンクして聴こえるなど、大変な効果を出していたと存じます。」(大学院修士2年)
▲後半の加藤昌則さん作曲《落葉》では、大学3年生の杉浦愛佳さん(ヴァイオリン)
とも共演しました。杉浦さんは宮本さんに声楽のレッスンを受けており、子弟による
楽しいトークも繰り広げられました。
バラエティに富んだ公演を通じて、12月のオープニング・コンサート・シリーズは益々の盛り上がりを見せました。







